資格取得のために資格学校に通いたいが、費用面で躊躇している人は少なくありません。数十万円に及ぶ受講料は大きな負担となりますが、国や企業による補助制度を活用すれば経済的負担を大幅に軽減できます。

国の教育訓練給付金制度

資格学校の費用補助で最も代表的なのが、厚生労働省が実施する教育訓練給付金制度です。雇用保険に加入している人や過去に加入していた人が、厚生労働大臣指定の講座を受講・修了した際に受講費用の一部が支給されます。

この制度には3つの種類があり、それぞれ対象者や給付率が異なります。

3種類の給付金と対象者

種類 給付率 主な対象資格 雇用保険加入期間
一般教育訓練 20%(上限10万円) 簿記、FP、宅建など 1年以上
特定一般教育訓練 40%(上限20万円) 大型免許、税理士など 1年以上
専門実践教育訓練 50~70%(年間上限56万円) 看護師、IT専門資格など 2年以上

専門実践教育訓練では資格取得後に就職すると追加給付があるため、キャリアチェンジを目指す人には特に有利な制度となっています。申請は受講修了後1か月以内にハローワークで行う必要があります。

企業による自己啓発支援制度

働いている人は勤務先の資格取得支援制度も活用できます。企業が従業員のスキルアップを支援するため、資格学校の受講料や受験費用の全額または一部を負担する制度です。

企業支援の主なパターン

  • 受講費用の補助:教材代、講座受講料、試験会場までの交通費などを企業が負担
  • 合格報奨金:資格取得後に一時金を支給(難易度に応じて2万円~15万円程度)
  • 資格手当:毎月定額の手当として継続的に支給
  • 勉強休暇制度:資格試験前に特別休暇を付与

企業の支援制度は就業規則や人事規定に記載されています。自社にどのような制度があるか人事部門に確認してみましょう。

併用可能な補助制度の活用

国の教育訓練給付金と企業の補助制度は併用できるケースがあります。例えば企業が受講料の50%を負担し、残りの50%に対して教育訓練給付金の20%給付を受ければ、実質負担は30%まで圧縮できます。

ただし企業の制度内容は各社で異なるため、事前に人事担当者へ確認が必要です。また教育訓練給付金は同じ制度を再度利用する場合、前回から3年以上経過している必要があります。

補助制度を利用する際の注意点

補助制度を利用する際は、いくつかの確認事項があります。まず受講予定の講座が厚生労働大臣の指定を受けているか確認しましょう。指定講座は教育訓練講座検索システムで検索できます。

また教育訓練給付金は講座申込時に全額を自己負担し、修了後に給付を受ける仕組みです。一時的な支出が必要になる点を考慮して資金計画を立てましょう。企業の支援制度も合格を条件とする場合が多く、不合格時の費用負担や支援回数の上限を確認しておくことが重要です。

資格学校の費用は決して安くありませんが、これらの補助制度を上手に活用すれば経済的負担を大きく軽減できます。自分の状況に合った制度を組み合わせて、キャリアアップに向けた第一歩を踏み出しましょう。