試験の申し込み期限が迫っているのに、受験料が用意できない。こういった状況は、誰にでも起こりうることです。給料日前だったり、予想外の出費が重なったり。だからといって諦める必要はありません。

まず確認したい公的制度

受験料の支払いに困ったとき、真っ先に考えたいのが公的な支援制度です。資格の種類によっては、受験料の減免や猶予が認められることがあります。

国家資格の場合、生活保護受給者や市町村民税非課税世帯を対象に、受験料が免除される制度が存在します。該当する可能性がある方は、試験実施機関に問い合わせてみてください。申請には証明書類が必要になるため、早めの確認が大切です。

また、職業訓練の一環として受験する場合、ハローワークで受験料の補助を受けられることもあります。求職中の方や、転職を考えている方は相談してみる価値があるでしょう。

一時的な資金調達の方法

公的制度が利用できない場合でも、いくつかの選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分の状況に合ったものを選んでください。

方法 特徴 注意点
家族・友人に借りる 利息なし、返済の融通がきく 人間関係に影響する可能性
給料の前借り 次の給料から確実に返済できる 会社の規定により不可の場合も
不用品の売却 返済不要、部屋も片付く まとまった金額にならないことも
単発バイト 働いた分だけ確実に得られる 即日払いでも数日かかる

家族や友人に頼む場合は、借用書を作成して返済計画を明確にしておくと、後々のトラブルを避けられます。「ちゃんと返すから」という口約束だけでは、お互いに不安が残るものです。

クレジットカードの分割払い

多くの資格試験では、受験料の支払いにクレジットカードが使えます。手元に現金がなくても、カードの利用枠が残っていれば申し込みが可能です。

分割払いやリボ払いを選択すれば、月々の負担を軽くできます。ただし、手数料がかかることを忘れてはいけません。受験料が1万円だとしても、分割回数や金利によっては総支払額が1万数千円になることもあります。

カードを持っていない方は、即日発行に対応しているカード会社を探してみるのも一つの手です。ただし審査に時間がかかる可能性もあるため、申し込み期限に余裕を持って動く必要があります。

借入を検討する前に考えること

どうしても工面できないとき、消費者金融やカードローンという選択肢が頭をよぎるかもしれません。しかし、これは最後の手段として考えるべきです。

借入のリスクを正しく理解する

消費者金融の金利は年15~18%程度が一般的です。1万円を借りて1か月で返済すれば利息は150円程度ですが、返済が遅れたり借入額が増えたりすると、利息は雪だるま式に膨らみます。

「試験に合格すれば給料が上がるから」という理由で借りる方もいますが、合格は確実ではありません。不合格だった場合、借金だけが残ることになります。

  • 本当に今回の受験が必要なのか
  • 次回の試験まで待てないのか
  • 借りたお金を確実に返済できるのか
  • 返済計画は具体的に立てているか

これらの問いに明確な答えが出せない場合は、借入は避けた方がいいでしょう。

試験を延期する選択肢

無理をして今回の試験を受けるよりも、次回の試験に向けてしっかり準備する方が結果的に良いこともあります。受験料が払えないということは、生活に余裕がない状態です。そんな中で勉強に集中するのは簡単ではありません。

数か月待てば給料が入る、ボーナスが出る、といった見通しがあるなら、その時まで待つのも賢い選択です。その間に勉強を深められますし、精神的な余裕も生まれます。焦って借金を作るよりも、確実に合格できる準備を整える方が、長い目で見れば有利です。

受験料を工面できたらやること

なんとか受験料を用意できたとしても、同じ状況を繰り返さないための対策が必要です。

次回に向けた資金計画

資格試験は一度で合格できるとは限りません。不合格だった場合、再受験の費用がかかります。また、更新が必要な資格であれば、数年後にまた費用が発生します。

月々少額でも貯金しておけば、次回は慌てずに済みます。受験料が1万円なら、月に1000円ずつ貯めれば10か月で準備できます。給料日に自動的に別口座に振り分ける設定にしておくと、使ってしまう心配もありません。

受験料 月1000円貯金 月2000円貯金 月3000円貯金
5,000円 5か月 3か月 2か月
10,000円 10か月 5か月 4か月
20,000円 20か月 10か月 7か月

資格取得にかかる費用は受験料だけではありません。テキスト代、通信講座の受講料、会場までの交通費なども考慮に入れて、トータルでいくら必要かを計算しておきましょう。

勉強時間の確保も大切

受験料を工面するために働きすぎて、肝心の勉強時間が取れなくなっては本末転倒です。アルバイトを増やす場合は、勉強時間とのバランスを考えてください。

睡眠を削って勉強しても、集中力が落ちて効率は下がります。体調を崩せば、医療費がかかったり仕事を休んだりして、かえって経済的に苦しくなることもあります。無理のない範囲で計画を立てることが、結局は合格への近道になります。

困ったときは早めに相談を

お金の問題は一人で抱え込むと、どんどん視野が狭くなります。「恥ずかしい」「情けない」と思って誰にも言えないまま、不適切な借入をしてしまう方もいます。

相談できる窓口

生活に困っている場合、自治体の福祉窓口や社会福祉協議会で相談できます。生活福祉資金貸付制度など、低金利または無利子で借りられる制度を紹介してもらえることもあります。

また、勤務先に福利厚生制度がある場合、資格取得支援金や従業員向けの融資制度が利用できるかもしれません。就業規則や社内イントラネットを確認してみてください。意外と知られていない制度が眠っていることもあります。

選択肢は一つじゃない

受験料が払えないからといって、すぐに「借りる」という選択をする必要はありません。延期する、公的制度を使う、不用品を売る、短期的に働くなど、いくつもの選択肢があります。

どの方法を選ぶにしても、自分の状況をしっかり見つめて、無理のない判断をしてください。資格取得は人生を豊かにするための手段であって、そのために生活が苦しくなっては意味がありません。焦らず、着実に、自分のペースで進んでいくことが大切です。